引越などで大安を選ぶ人が多いのですが、私の父は絶対的無神論者。
なんと、父はわざわざ仏滅の日を選んで工場の引越や機械の搬入日を決めていました。
でも父は度重なる経営危機を乗り越え、売上が落ちても不渡りを受けても、取引先には一切迷惑をかけることなく、また銀行にも迷惑をかけることなく、引退する最後まで50年以上経営者を続けました。
ところで、仏滅を「悪縁を断ち切る日」と捉え、新たなスタートを切るのに良い日と考える人もいるそうですね。
私も父を見ていて、父は大切な行事の日を仏滅にあえて選んだから、倒産することなく、数え切れないほどの危機を乗り越え、最後まで経営者としてやってきたんじゃないかと思うくらいです。
でも残念だったのは、仕事がなくなるというのに無茶な設備投資を続け、在庫の山を宝の山と勘違いをしていて、さらに経営が苦しくなるということばかりをしていて、まったく意見を聞かないで設備投資と在庫の山を作るという、正直なところ、私は絶望的な気分でした。
おかげで経営はますます苦しくなり、私も給料がなくなり、素寒貧の生活を送ることに……
でも一緒に乗り越えてきた。
今はそんな父を、今は偉大な経営者として尊敬しています。